Student works

学生作品

クリエイティブ・プロデュース表現領域(旧アート・プロデュース表現領域)の
卒業制作の成果を年度ごとにピックアップしてご紹介します。

ARCHIVES

稲嶺璃月Ritsuki Inamine

「キラキラステージ」

映像|プロジェクター、プロジェクタースクリーンもしくは壁、天井の照明

2022年度 アート・プロデュース表現領域 卒業制作

私はフィギュアスケートの世界で生きてきました。試合で良い成績を取る為の練習漬けの日々でしたが、本当は滑る楽しさの中で、ただ踊っていたかっただけでした。 テーマは結婚式。だがそれは、生家では死んだ事にし、嫁いだ家で再び生を受けるという意味を持った、白いウエディングドレスを使い、私の中のとある「私」を亡き者にする為の結婚式です。とある「私」とは、フィギュアスケートの選手をしていた際、コーチによる「デブ」「ブス」「太るから食うな」などの容姿の侮辱や理不尽な暴言から生まれた、何にでもすぐ怖気付き、挑戦を阻んでくる「私」。その「私」が死んだ事で出会える自分自身や人、シチュエーションとの縁を結ぶ試みとして、結婚式に準えました。

中島 望Nozomi Nakajima

「リズムによる系譜」

インスタレーション|音、スピーカー、石|H4000×W4000×D4000mm(サイズ可変)

2022年度 アート・プロデュース表現領域 卒業制作

鼓動、まばたき、歩く、大根をおろす、電車の揺れなど、身の回りの視覚・聴覚的な反復現象をリズムとして記録し、それらを自分の身体音で再構成しています。人が認識できるリズムはもちろん、すべての物体が持つゆらぎのようなレベルのリズムにさえも、我々は無意識のうちに影響をうけているのかもしれません。自己はどこに存在するのか多様なリズムの帰結より探求しています。

久米菜々Nana Kume

「ラビュナ」

着ぐるみ|フェイクファー、ボア、綿|H1700×W1000×D800mm

2022年度 アート・プロデュース表現領域 卒業制作

「カワイイへ、愛を。」 私の人生で最も大事な、大切な「カワイイ」へ、私の大きな愛で包み込む。 しんどい時もつらい時もカワイイはどんな時も私を幸せへと導いてくれました。テーマパークで出会ったキャラクターとハグした時、その子の優しさ、大きな愛情で、涙が出ました。私もそんなカワイイ存在になって誰かを包み込みたいと思いました。それがカワイイへの愛情、感謝を込めて。

難波桃子Momoko Nanba

「概念」

立体作品|発泡スチロール、綿、布|H1900×W600×D1800mm

2022年度 アート・プロデュース表現領域 卒業制作

これは誰のしっぽでしょう? きつね?柴犬? いいえ、正解はコーギーのしっぽです。 コーギーにはもともと立派なしっぽがついています。それをなくしたのは人間です。 西欧の文化で、狩猟により邪魔になるため切られました。しかし未だに切られ続けているのは日本だけです。 犬にとって、しっぽはとても大事な役割を果たします。 ①体のバランスを取る ②感情表現 ③犬同士の会話 しっぽが切られると、これらに支障が出てしまいます。 人気犬種を煽るマスコミ、流行、ペットショップの存在など、考えるとおかしい概念がたくさんあります。 犬のためにやるべきことは何でしょうか? 犬にとってその行動は幸せですか? 知らない当たり前が1番怖いということに気付いてください。突然概念を変えていくことは難しいですが、1人でも多くの人が気づき、考えるきっかけになれば嬉しいです。

山田響生Hibiki Yamada

「もっと地元!〜井の頭公園ワークショッププロジェクト〜」

リサーチ、企画、WS実施|H5000×W4000mm(壁紙サイズ)

2022年度 アート・プロデュース表現領域 卒業制作

井の頭公園を舞台とした、地元に愛着を持ってもらうためのワークショッププロジェクトを制作しました。 対象は市内の小学生。春夏秋冬・朝昼夕夜を網羅しながら、井の頭公園の様々なエリアを活用して、複数のワークショップを通年で行っていくのが特徴です。また、紙芝居を使ったワークショップへの導入や、絵本を使った広報などを考えました。 卒制は子供への贈り物になることをしようと考えていました。卒業を目前にして、自分がどんな大人になりたいか考えた時に、子どもの私に優しくしてくれた地元の大人のようになりたい、と気付いたからです。 この制作を通して、地元の大人や地元の活動のことを知ることができ、大人への一歩を踏み出せたように思います。