Student works

学生作品

クリエイティブ・プロデュース表現領域(旧アート・プロデュース表現領域)の
卒業制作の成果を年度ごとにピックアップしてご紹介します。

ARCHIVES

北山莉緒Rio Kitayama

「わたしのみえるせかい」

インスタレーション|インクジェットプリント|273×273mm 46点

2023

本作は、わたしが大学生活を過ごす中で見たものや感じたことを形に残したいと思いがきっかけとなり、制作した作品です。 大学生の間に撮り溜めていたスナップ写真と、誰しもが生きていく中で最初に学習するひらがな50音を組み合わせることで、自分が見たものや感じたことを誰かの記憶にも残せるようにしました。 また、フラッシュ撮影すると、ひらがながはっきりと浮かび上がってくるような加工を施しており、鑑賞者自らフラッシュ撮影を行うという体験を通して、何かを残すきっかけになるのではないかと思っています。

二色真鈴Marin Nishiki

「Born to be IDOL♡」

雑誌、CD、映像等|紙、インク、布等

2023

時代の変化と共に様々なアイドルが生まれ、その姿や在り方も変化していきます。 しかしアイドルはいつの時代も、人々の憧れや希望であることはきっとこれからも永遠に変わらないこと。 誰もが手軽にインターネットを使えるようになった今、現在存在しているアイドルだけでなく、自分が生まれる前や過去に存在していたアイドルにも触れられるようになり、1度生まれた『アイドル』は色褪せず、半永久的な存在になる時代になったと感じます。 100年後も『アイドル』が誰かの憧れで、世の中の希望であり続けることを願って、これからも憧れ続けたい。 そんな思いを込めて、昭和、平成、令和を代表するアイドル像を映像やグッズで表現しました。

原田直子Naoko Harada

「吸収/旧習」

立体、インスタレーション|ヴィンテージドレス、下着|サイズ可変

2023

「結婚」という言葉を聞いて、どんなことをイメージしますか? 家庭を持てることの幸せ? 好きな相手とずっと一緒にいられる喜び? 私にとって「結婚」とは、新婦の新郎家への「吸収」であり、家庭的な支配の側面があると考えています。本作では、吸収の始まりである結婚式のユニフォームのウェディングドレスと、支配や旧習の象徴のひとつである男根と、それを包み、守る役割を持つパンツを融合させた、「吸収/旧習」という作品を制作しました。 この作品が同じような苦しみを感じる人とって、自分だけの痛みじゃない事を知るきっかけになり、お守りのような存在になることを願っています。

山内捺未Natsumi Yamauchi

「WALL」

インスタレーション|ガラス、ミラーシート|サイズ可変

2023

自分自身と社会に立ちはだかる2枚の壁を透明なガラスを用いて表現しました。 私個人の壁としては、これまで目を背けてきた自分自身の精神と身体に向き合った大学生活の中で、治療が思うように進まないやるせなさや、セクシャルマイノリティとして感じた生きづらさが見えているのに触れることのできない透明な壁のように感じたことを体現しました。 社会の壁としては、昨今の戦争の悲惨な状況をメディアを通じて目の当たりにしましたが、SNSで「NO WOR」という言葉が拡散されているのをただ眺めていることしかできない自分にもどかしさや無力さを感じたことがこのテーマを取り上げるきっかけとなりました。